お疲れ様です。タキタロウです。
「レスポール、ストラト、PRS Custom 24。結局どれを選べばいいの?」
ギターを弾いていると、一度はこんな疑問を持つのではないでしょうか。
太くロックらしい音のレスポール。
シングルコイルらしい繊細な音と扱いやすさを持つストラト。
そして「フェンダーとギブソンのいいとこ取り」と言われることもあるPRS Custom 24。
僕自身、20年近くギターを弾いてきましたが、昔と今では「最強だと思うギター」が変わりました。
そこで今回は、
- Gibson Custom Shop 1958 Les Paul Standard Reissue
- Providence DS-2055(ストラト系)
- PRS Custom 24
の3本を実際に弾き比べ、
音の個性・汎用性・弾きやすさ・録音・ライブ・所有満足度
という6項目から比較してみます。
もちろんギターは個体差も大きく、音の好みも人それぞれです。
そのため「絶対にこれが一番」という話ではなく、あくまで僕が所有・試奏した個体を使った独断と偏見による比較としてお楽しみください。
Table of Contents
結論:レスポール・ストラト・PRSは「何を重視するか」で選ぶ
いきなり結論からいきましょう。
3本を比較した結果はこんな感じになりました。
| 評価項目 | レスポール | ストラト系 | PRS Custom 24 |
|---|---|---|---|
| 音の個性 | 5 | 4 | 3 |
| 汎用性 | 3 | 4 | 5 |
| 弾きやすさ | 2 | 5 | 4 |
| 録音での使いやすさ | 3 | 5 | 5 |
| ライブでの強さ | 5 | 4 | 4 |
| 所有満足度 | 5 | 3 | 4 |
| 合計 | 24 | 25 | 25 |
面白いことに、点数だけを見るとほぼ互角です。
ただし、中身はまったく違います。
ざっくり言えば、
レスポール
→ ロックらしい太い音、存在感、弾いている本人の気持ちよさを求める人。
ストラト系
→ 弾きやすさ、録音での扱いやすさ、シングルコイルらしい音を求める人。
PRS Custom 24
→ 1本で幅広いジャンルや現場に対応したい人。
という違いを感じました。
つまり「最強のギター」が存在するというより、
自分がギターに何を求めるかによって最強が変わる
というのが今回の結論です。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
レスポールとは?

レスポールは1952年にGibsonから登場したギターです。
現在のLes Paul Standardにつながる仕様が確立していったのは1958年頃。
特徴を簡単に挙げるなら、
太い音、甘いトーン、重いボディ、そして圧倒的なロック感。
ブルース、ハードロックはもちろん、ジャズなどでも使われてきました。
僕の中では、
レスポール=工芸品
というイメージがあります。
セットネック構造、アーチトップ、マホガニーを中心としたボディ構成など、持っているだけでも独特の存在感があります。
今回使用したレスポール

今回使用したのは、
2012年製 Gibson Custom Shop 1958 Les Paul Standard Reissue
です。
いわゆるヒストリック・コレクション。
僕が中古で購入した当時は約30万円でした。
マホガニーボディ/マホガニーネックのセットネックで、ピックアップはBurstbucker。
ニトロセルロースラッカー塗装で、フレットはステンレスへ交換されています。
重量は約4.2kg。
レスポールとしては特別重すぎる個体ではありませんが、やっぱり重いです(笑)。
ストラトキャスターとは?

Stratocasterは1954年にFenderから登場しました。
レスポールとの大きな違いの一つが、ネックをネジで固定するボルトオン構造です。
また、身体にフィットするコンター加工が施され、比較的軽量。
パーツ交換や修理、改造もしやすく、さまざまなメーカーから膨大な互換パーツが販売されています。
レスポールを「工芸品」と表現するなら、
ストラトは完成された工業製品。
僕はそんなイメージを持っています。
もちろん悪い意味ではありません。
むしろ合理的で、扱いやすく、70年以上経った現在でも基本構造がほとんど変わっていない。
それだけ完成度の高い設計だと思います。
今回使用したストラト系ギター

今回ストラト系代表として使用したのは、
Providence DS-2055
です。
2025年製で、新品約29万円で購入しました。
純粋なFender Stratocasterではありませんが、現代的なストラト系ギターの代表として比較しています。
特徴的なのが、
ミニハム/シングル/ハム
というピックアップ構成。
ステンレスフレットを採用し、ラッカー塗装、軽いレリック加工も施されています。
ヴィンテージストラトをそのまま再現するというより、ストラトという基本構造を現代的にアップデートしたギターです。
PRS Custom 24とは?

PRS Customは1985年、Paul Reed Smithの創業初期から存在するブランドを代表するモデルです。
PRSはよく、
「FenderとGibsonのいいとこ取り」
と表現されます。
スケールはFenderとGibsonの中間。
ハムバッカーを搭載しながら、モデルによってはシングルコイル的なサウンドも出せます。
そして美しいメイプルトップとバードインレイ。
ハードロックからポップス、レコーディングまで幅広く対応でき、プロの使用者も多いギターです。
今回使用したPRS Custom 24

今回使ったのは、友人から借りた
2011年製 PRS Custom 24
です。
友人が中古約45万円で購入した個体。
59/09ピックアップを搭載し、5Wayスイッチによってハムバッカーだけでなくシングルコイル的なサウンドも出せます。
今回の3本の中では、最も「何でもできそう」なギターです。
クリーンで比較:レスポールは太く、ストラトはパリッと、PRSは中間
まずクリーンサウンド。
レスポールは、
太い、甘い、暖かい。
やはりハムバッカーらしい独特の存在感があります。
対するProvidenceはセンターのシングルコイルを使用しました。
こちらはレスポールとは正反対。
張りがあって、パリッとした音。
そしてPRSは、その中間という印象でした。
これは良くも悪くもPRSらしいところだと思います。
レスポールには「俺はレスポールだ」という音があり、ストラト系には「俺はシングルコイルだ」という音がある。
PRSはその間を狙えます。
逆に僕のようにキャラクターがハッキリした音が好きな人間からすると、レスポールやストラト系の方が一発目の音で「これ好き」と感じやすかったです。
クランチで比較:レスポールとストラトは方向性がまったく違う
続いてクランチ。
ここではコードストロークを中心に弾きました。
レスポールはやっぱり気持ちいい。
ハムバッカーの太さがあり、
「ザ・ロック」
という感じ。
一方のストラト系は、シングルコイルらしいカラッとしたジャキッと感があります。
方向性は違いますが、どちらにも明確な個性があります。
今回の個体と僕のセッティングに限って言えば、PRSは少し前に出すぎる印象があり、クランチではレスポールとProvidenceの方が好みでした。
もちろんこれはエフェクターやアンプ、弾くフレーズによって大きく変わります。
あくまで今回の環境での感想です。
ドライブで比較:レスポールの「俺ギターやねん」感が強い
ドライブサウンドになると、僕の好みはかなり明確でした。
レスポールです。
なんというか、
「俺、ギターやねん!」
という音がするんですよ(笑)。
文字にすると何を言っているのか分からないかもしれません。
でも実際にレスポールを歪ませて弾くと、この感覚が分かる人もいるんじゃないでしょうか。
太い。
前に出る。
そして弾いている本人が妙に強くなった気がする。
いわば「無敵感」があります。
PRSもかなり肉薄しています。
ただ、何も考えずにバーンと音を出した瞬間に、
「あ、これ好き」
と思わせる力は、僕の場合レスポールが上でした。
一方、ストラト系はシングルコイルならではのジャキジャキした歪み。
これは完全に好みです。
重要なのは、録音した音を後から聴くのと、実際にギターを抱えてアンプから出てくる音を身体で感じるのとでは印象が違うということ。
今回、「弾いていて気持ちいい」という意味ではレスポールが圧倒的でした。
レスポールのメリット・デメリット
ここからは実用面も含めて整理していきます。
レスポール最大のメリットは、
圧倒的なキャラクター。
クランチやドライブで鳴らしたときの説得力があります。
ギターが1人しかいないロックバンドなら、レスポールの太さはかなり強力です。
そしてライブ映えもする。
アーチトップの立体感を含め、ステージで持ったときの存在感があります。
所有満足度も非常に高いです。
部屋に置いてあるだけで、
「おお、レスポールだ……」
となります(笑)。
一方で最大のデメリットは、
重い。
今回の個体は約4.2kg。
僕は昔ギターボーカルをやっていましたが、20代前半でもこれを抱えてライブするのは結構大変でした。
また今回の1958 Reissueはネックも太め。
弾きやすさという意味では人を選びます。
音のキャラクターが非常に強いため、レコーディングでどんな曲にも自然になじませるという用途でも、他の2本より使いどころはハッキリしている印象です。
レスポールの評価

音の個性:★★★★★
汎用性:★★★☆☆
弾きやすさ:★★☆☆☆
録音:★★★☆☆
ライブ:★★★★★
所有満足度:★★★★★
24 / 30点
ストラト系のメリット・デメリット
Providence DS-2055を弾いて改めて感じたのが、
とにかく弾きやすい。
今回の3本では一番でした。
さらにミニハム/シングル/ハムという構成なので、シングルコイルらしい音だけでなく、もう少し太い音まで出せます。
そして国産ハイエンドらしく、各部の精度が高い。
特に驚いたのがチューニングの安定性です。
弾いていてもかなり安定しています。
僕の中では、
「ちゃんと仕事をしてくれる仕事道具」
というイメージです。
ノイズも少なく、録音でも使いやすい。
レスポールのように強烈な好き嫌いが出にくく、非常に実用的です。
その代わり、所有満足度ではレスポールやPRSほどテンションが上がらない。
これは完全に感情の話なんですが(笑)。
ストラト系の評価

音の個性:★★★★☆
汎用性:★★★★☆
弾きやすさ:★★★★★
録音:★★★★★
ライブ:★★★★☆
所有満足度:★★★☆☆
25 / 30点
PRS Custom 24のメリット・デメリット
PRS Custom 24は、
良くも悪くもレスポールとストラトの中間。
これが僕の印象です。
とにかく汎用性が高い。
「今日は何を演奏するか分からないけど、ギターを1本しか持っていけない」
という状況なら、PRSはかなり強いと思います。
プロの現場で使用者が多いのも納得できます。
一方で僕が感じたのは、
強烈なクセやエグみが少ない。
ということ。
ただ、これは欠点とは限りません。
むしろエフェクターボードや高性能なマルチエフェクターなどを使って音をしっかり作り込む人には、非常に扱いやすい素材になると思います。
僕のイメージでは、
PRSはフランス料理みたいなギター。
素材をそのままドン!と出すというより、丁寧に下処理をして、組み合わせて、完成された一皿を作る。
そういう使い方が似合うギターに感じました。
レコーディングやスタジオワークで評価されるのも、このあたりが理由なのかもしれません。
PRS Custom 24の評価

音の個性:★★★☆☆
汎用性:★★★★★
弾きやすさ:★★★★☆
録音:★★★★★
ライブ:★★★★☆
所有満足度:★★★★☆
25 / 30点
結局、レスポール・ストラト・PRSのどれがおすすめ?
3本を弾き比べて、僕ならこう整理します。
ライブで王道のロックサウンドを出したいならレスポール
太い音。
圧倒的な存在感。
そしてギターを弾いている本人の気持ちよさ。
細かいことを考えず、
「ギター+歪みでガツンとロックをやりたい」
ならレスポールはやっぱり強いです。
僕が学生だった2000年代中盤は、Hi-STANDARD、ELLEGARDEN、BUMP OF CHICKEN、ASIAN KUNG-FU GENERATIONなど、レスポールを使うバンドの影響も大きい時代でした。
当時の僕にとってはレスポールが「最強」でした。
弾きやすさと録音を重視するならストラト系
シングルコイルの繊細な音が欲しい。
コードを綺麗に響かせたい。
録音でも扱いやすいギターが欲しい。
そして弾きやすさも重要。
そんな人にはストラト系がかなり強いです。
パーツ交換や改造もしやすいので、長く使いながら自分好みに育てていく楽しさもあります。
1本で何でもやりたいならPRS Custom 24
いろいろなジャンルを演奏する。
現場に何本もギターを持っていけない。
エフェクターやアンプも含めて音をしっかり作り込みたい。
そんな人ならPRS Custom 24は非常に合理的です。
レスポールとストラトのどちらかに振り切るのではなく、
「どちらにも行ける」
こと自体がPRS最大の強みだと思います。
そして僕が現在選ぶ「最強ギター」は……
さて。
ここまで、
レスポール。
ストラト系。
PRS Custom 24。
この3本を比較してきました。
レスポール24点。
ストラト系25点。
PRS Custom 24が25点。
じゃあ僕が今、1本だけ選ぶならどれなのか。
……

テレキャスターです(笑)。
「今までの比較はなんだったんだ」と言われそうですが、これが今回3本を比較して改めて出た僕の答えでした。
若い頃の僕なら間違いなくレスポールでした。
でも今は演奏する音楽も変わりました。
以前ほど強烈なディストーションを使わず、クリーン、クランチ、空間系を使うことが増えています。
そして僕は歌いながらギターを弾くことが多い。
そうなると、コードの分離感や音の輪郭がかなり重要になります。
アームもほとんど使いません。
構造はシンプルな方がいい。
そう考えていった結果、
現在の僕にはテレキャスターが一番合っている。
という結論になりました。
「最強のギター」は年齢や音楽性によって変わる
今回3本を比較して一番面白かったのは、ギターそのものの評価よりも、
自分の価値観が変わっていたこと
でした。
20代の僕ならレスポール。
今の僕ならテレキャスター。
だから10年後には、また違うギターを「最強」と言っているかもしれません。
結局ギター選びに絶対的な正解はありません。
レスポールの太さが最高だと思う人もいる。
ストラトの繊細さが好きな人もいる。
PRSの万能性が必要な人もいる。
大切なのはスペック表だけで「一番良いギター」を決めることではなく、
自分がどういう音楽をやり、どんな環境で使い、何を弾いていると一番気持ちいいのか。
そこから逆算して選ぶことなのだと思います。
皆さんにとっての「最強のギター」は何でしょうか?
ぜひコメントで教えてください。
実際のクリーン・クランチ・ドライブの音の違いについては、YouTube動画でも3本を弾き比べています。
文章では伝わりにくい部分もあるので、音が気になる方はぜひ動画もあわせてご覧ください。







